ドローンを用いた屋根点検とは? やり方やメリット・デメリットを解説

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ドローンとは迫力のある空撮を手軽に行えたり小さい荷物を運んだりできる便利な無人航空機の一種です。
そして現在、技術の進歩によってドローンの活躍の幅は広がりました。
特に、注目を集めている活用方法の一つがドローンによる屋根点検です。
この記事では、ドローンを用いた屋根点検のやり方やドローンを用いた屋根点検のメリット・デメリットを解説します。

ドローンを用いた屋根点検とはどんなものか?

はじめに、ドローンを用いた屋根点検の特徴や、従来の屋根点検との違いを解説します。
ドローンのどのような特徴を利用して屋根の点検をしているのでしょうか?

ドローンのカメラを利用して屋根点検を行う

屋根点検とは、屋根にのぼって屋根材や塗料の状態を確認する作業です。
屋根に塗られる塗料の寿命は10~20年、屋根材は15~25年が寿命の目安といわれています。
また、台風や地震などの災害が起った場合は屋根材が落ちたりずれたりして雨漏りが発生することがあり、点検を希望する方が増えます。
従来の屋根点検は、足場を組んで職人が屋根の上にのぼり、目視による点検を行っていました。
ドローンは、搭載されたカメラで屋根の様子を撮影し、その様子を地上でモニターから確認しながら屋根の様子をチェックします。

赤外線カメラを搭載したドローンなら見えない瑕疵も発見できる

ドローンの中には、赤外線カメラ(サーモグラフィー)を搭載しているものもあります。
赤外線カメラで屋根や壁を撮影することにより、目視では見つけられないミリ単位のひび割れや塗料の浮き、雨漏りの侵入経路を発見することができます。

ドローンを用いた屋根点検が行われるとき

ドローンを用いた屋根点検が大活躍するのは、災害後です。
台風や大きな地震が起きると屋根に多大なダメージが出る可能性があります。
しかも、うかつに屋根に人が屋根にのぼると屋根が破損したり人がケガをしたりする恐れがあるでしょう。
そんなとき、ドローンがあれば安全かつ迅速に屋根の状態を確認することができます。
また、現在は通常の屋根点検でもドローンを使った点検を行う業者が増えてきました。

ドローンによる点検はどこでも行えるわけではない。

屋根点検を行うドローンは、「航空法」という法律によって飛行できる場所が決められています。
国会議事堂・首相官邸・危機管理行政機関・最高裁判所・皇居や御所・政党事務所等、などの国の重要機関、防衛関係施設の周辺、人口密集地、空港周辺、原子力発電所の周辺などは、無条件にドローンを飛ばすことはできません。
必ず事前の許可が必要です。
また、点検を希望する地域一帯が「緊急用務空域」に指定された場合は、どんな理由があってもドローンの飛行は行えなくなります。
ですから、どこでも希望したときにドローンによる屋根検査は行えるものではない、と覚えておきましょう。

ドローンで屋根点検を行うメリット

ここでは、ドローンを用いた屋根点検を行うメリットを紹介します。
目視では発見しにくい瑕疵が見つかる以外にもメリットはあります。

時間と費用を大幅に短縮できる

従来の屋根点検の方法では、屋根に足場を組む時間と費用が必要でした。
大きな建物ほど足場を組むのに時間と費用がかかりましたが、ドローンはマシンを飛ばすだけです。
ですから、ドローンが飛べる環境ならば「至急屋根の点検をしてほしい」というケースも対応してくれます。
前述したように、台風や地震の後などは大活躍することでしょう。

点検をする建物に制限がない

建物の形状によっては、目視による点検が難しいこともあります。
しかし、ドローンは細かな動きが可能なので、足場が組みにくい場所や人がのぼりにくい屋根なども問題なく点検ができます。
たとえば、経年した瓦屋根や、複雑な形状の屋根なども問題なく点検が可能です。
目視検査した結果、さらに屋根が破損してしまったということもありません。

依頼主も一緒に屋根の点検ができる

従来の目視による点検では、全てを職人に任せるしかありませんでした。
そのため、万が一悪徳業者が必要のない工事を提案してきても、施主が屋根の上にのぼって点検をすることが難しく、詐欺の被害にあうこともありました。
ドローンによる点検では、施主も一緒にモニターを確認できます。
職人から、壊れているか所や工事方法などを映像を見ながら説明してもらえることができ、納得したうえで工事を依頼できます。

ドローンを利用した屋根点検のデメリット

今度は、ドローンを利用した屋根点検のデメリットを解説します。
メリットとデメリットの両方を知ることで、ドローン点検をするか、従来の目視点検をするか判断の参考になるでしょう。

ドローンは天候に左右される

ドローンは強風の日や大雨の日は飛行できません。
ですから、検査を予約したが天候の関係でできなかった、というケースもあります。
また、前述したようにドローンは航空法によって飛行できる地域が限られています。
東京や大阪のように住宅密集地の場合は、ほぼ事前の申請が必要です。
さらに、空港や原子力発電所の施設のそばは申請しても許可が下りないこともあるでしょう。

ドローンをうまく操縦できる業者はまだ少ない

屋根点検に使うドローンは、大型のため操作に技術が必要です。
現在、ドローンの操縦を行う技術者をいろいろなところが育てていますが、まだまだ需要に応えるには時間がかかります。
そのため、経験が豊富な業者には予約が殺到し、なかなか点検が依頼できないこともあるでしょう。
なお、今のところドローンを操縦するために免許などは必要ありません。
そのため、未熟な業者がドローンを操縦して他の家の敷地内に墜落し、トラブルになる事例もあります。

目視・触診でないと分からない瑕疵もある

屋根の瑕疵の中では、目視や触診でないと分からないところもあります。
ですから、「ドローンによる検査で問題なしといわれた」といっても完全ではありません。
特に、屋根材の下が劣化している場合は触診でないと分からないこともあります。

応急処置ができない

目視で屋根の検査をした場合は、壊れたか所の応急処置が可能ですが、ドローンで検査を行っても応急処置は不可能です。
「いますぐ雨漏りを止めたい」「応急処置でいいのでやってほしい」という場合は、目視検査のほうがおすすめです。

まとめ

今回は、ドローンによる屋根点検の特徴やメリット・デメリットを紹介しました。
ドローンによる屋根点検を行うには、実績がある業者に依頼し、入念な打ち合わせをして行いましょう。
そうすれば、時間と費用を節約できます。

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